マンション購入時の選択式オプションで、生ゴミ処理機が選べたので、我が家は生ゴミ処理機を選択。というわけで、購入以来ずっとキッチンの排水溝に生ゴミを突っ込んで破砕乾燥できるようになっていました。かれこれ12年になります。
※注意:以下、製造元が保証しない作業で応急処置を行おうとしていますが、同じ事をやって事故が起きてもこちらとしては補償しかねます。同じようなことをされる場合は自己責任で、慎重に作業してください。
ゴミタンク破損
先日、破砕乾燥処理したゴミが結構たまっているのではないかと思い、久々にタンクを取り出してゴミを園芸用スコップで取り出そうとしたところ、
「パキッ!」
という音とともにタンクの底が抜けてしまいました。そう、樹脂製のタンクが劣化して割れやすくなってしまっていたのです。そこに、スコップでとどめを刺してしまったようです。
タンクは樹脂製の筒状になっており、中央の軸から撹拌用の金属棒が突きだしています。どうやら、この撹拌用の棒にまとわりついたゴミ(特に、誤って混入したプラスチックゴミなど)が内壁を擦り続け、だんだん薄くなったところに装置自体の熱が加わって劣化したようです。一度割れてしまうと、残りの部分も指で押すだけで簡単にペリペリと落ちるような具合になってしまいました。
製造元に問い合わせる
このゴミ処理機、製品名を「キッチンエンジェル」といいます。マンション購入時のマニュアルなどには、販売元としてフランスベッドの名前があったようにおもいますが、いつだったか、販売を中止してしまいました。てっきりそれで製品の製造元自体が絶たれたのかと思っていたのですが、妻が調べたところ
- イズミクリーン
- キッチンカラット
の2製品がほぼ同じ外観で今も販売されていることが判明。どうやら、このどちらかが本当の製造元で、フランスベッドがOEM販売していたと思われます。
イズミクリーンに問い合わせる
イズミクリーンは「吉水建機株式会社」が販売する製品でした。
http://www.yoshimizu.co.jp/18/45/www.yoshimizu.co.jp
電話番号は福井県の番号しかなく、電話代もかかるのでメールフォームから問い合わせ。下記の内容でゴミタンクの互換品を売ってもらえないか尋ねました。
- 外観が似ているキッチンエンジェルのタンクが破損したので代替品の値段を知りたい。
翌日、メールで返答。簡単に言うと
- 自社で販売した製品の問い合わせしか受けられない。
- キッチンカラットという製品の販売元に聞いてもらった方が良いかも知れない。
なるほど。キッチンカラットの方が本家だったのでしょうか。
キッチンカラットに問い合わせる
キッチンカラットは「株式会社ちくま精機」が販売するゴミ処理機です。
これも外観は類似。こちらはフリーダイヤルの番号が公開されていたので、平日の昼に電話してみました。内容は
電話口の女性は少し間を開けて「OEMで販売していましたが、当時のモノとはタンク外寸などが変わっているため、現在の製品との互換はありません。」とのこと。既に当時のモノは販売しておらず、修理部品などもないそうです。仕方ないので、撤去の費用等を尋ねたところ、このフリーダイヤルから申し込めば対応するそうで、撤去後の配管などの費用と出張費用も含めて3万円とのこと。とりあえずその場では検討すると伝えて電話を切りました。
とりあえず止めておく
この製品ですが、排水口についた装置の入り口に水と一緒に生ゴミを落としたあと、ジューサーの蓋のようなプラスチック製の蓋を押し込むと、排水口内でゴミを粉砕、水と一緒に流すというモノです。装置の電源を落として、排水を「バイパス」設定にすれば装置自体を止めておけます(下記写真の緑色部分の裏側に、バイパス設定のレバーがあります)。
ゴミタンクは破砕乾燥したゴミと一緒にゴミ袋に入れ、装置の方はバイパス設定して電源を抜いておきました。しかし……臭いが。ゴミタンクを抜いておくと、破砕処理部分の出口が開きっぱなしになってしまうため、どうしても独特の臭いが漂ってしまいます……。
また、排水溝もメッシュのガードをつけておいてもどうしても生ゴミは隙間から流れてしまい、破砕用の排水口にゴミが流れ込みます。そしてそのゴミは破砕装置にすこしずつたまり、水が流れにくくなってしまいます。これは早めに取り外してしまうか、なにか代替策を考えなければヤバそうです。
応急処置でしのいでみる
タンクの底部は、装置側に金属板が張り巡らされており、それを伝って加熱されるようになっています。従って、なにか穴をふさぐ処置をしたとしても耐熱性のあるものを使わないと、融けてしまったり火災になったりしそうで怖いです。
そこで考えたのがこれ。
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グラスファイバーを織り込んだアルミ製の耐熱テープ。これで穴をふさぎ、ほかのまだ割れていない部分も補強すればなんとかなるのではないでしょうか。
というわけでテープ買ってきました。
少し高いですが3万円で撤去する前に試す価値はありそうです。
まず、ゴミが入ったままのタンクからゴミをゴミ袋に抜きます。タンクに穴が開いているのでゴミ袋の中で揺すれば勝手にゴミは落ちます。次に、浴室でお湯を使って内部と外部を洗浄します。ゴミのカスが溶けたようになってこびりついているので、お湯でふやかしてから爪でそぎ落とします。しかし、このときまたタンクが少し割れてしまいました。相当弱くなっています。
洗浄後のタンク内はこんな感じ。タンクの外側(底部)はこんな感じになってしまっています。熱でこびりついた汚れはもう落ちませんでした。
タンク内部と外部を使い終わったバスタオルでそっと拭いて、しばらく放置して乾かします。
次はテープ貼り。こんなテープ使ったこと内のでそもそも使い方が判らない。ガムテープのように貼れるのかと思ったら、粘着面に結構シッカリしたフィルムが貼り付けてあって、それが剥がれずにしばらく四苦八苦しましたが、なんとかテープとして使う方法が判りました。カッターで40センチほどずつ切り分けて、内部と外部に貼っていきます。
本当はしっかり重ねて貼りたいところですが、内部は撹拌用の棒が内壁の結構ギリギリまで来ているので、あまり厚くは貼れません。また、外部もタンクを挿入する部分の内寸との隙間にあまり余裕は無い上、ギチギチにしてしまうとタンクが抜けなくなる恐れがあることから、こちらもあまり厚貼りはできません。ということで重なるところが極力少なくなるように貼りました。
もっとぎっしり貼れば、と思われるかも知れませんが、購入したテープが3mしか無かったので、これが限界でした。
装着、再稼働
ここまでの処置が終わったゴミタンクですが、空っぽの状態で稼働させると最初のゴミが乾燥せずに壊れる可能性があることから、専用の樹脂チップと、以前入っていた破砕乾燥ゴミの一部を再度投入して処理装置にセット。水道のバイパスを解除して電源を再投入。
とりあえず軽くゴミ処理をやってみて、特に撹拌棒の引っかかりやタンクの引っかかりなどが無いことを確認して作業終了です。
しばらくはこまめにチェックして、ヤバそうなら撤去を検討します。
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