マンション購入記録

分譲マンション購入時のあれこれとその後

TEPCOひかり導入(1)

ここから4ページにわたって、2005年の春に行った光ファイバー契約について書きますが、若干パソコンに詳しい方用の内容になっています。また、内容自体も最新情報ではないことをご了承ください。

背景

マンションに引っ越して既に1年半。当初より、光ファイバー導入の話は、管理組合設立総会の時点で話題にあがっていました。しかし、理事会の動きが少々トロいこともあり、実際に話が確定するまで1年かかってしまったのです。

結局、光ファイバー

の2社から引くことになりました。また、このマンションは各部屋にLANの口がありません。従って、もっとも容易に各戸へ伝送路を引くには、既存のアナログ電話回線を利用するしかありませんでした。というわけで、VDSLという方式の、電話回線を使った光ファイバーの導入がなされることになりました。

利用コストは、プロバイダまでを自前で用意するUSENが安いのですが、2ちゃんねるなどで、以前評価を若干みたことがあり、「回線トラブル時のサポートが若干不安」という印象を持っていたこと、また、TEPCOが将来の高速化に迅速に対応するというようなコメントを出していたことから、少々高くてもTEPCOにしようと決めました。

プロバイダ選定

TEPCOはあくまで光ファイバー回線を用意する業者であり、プロバイダは運営していません。従って、必ず「TEPCOの回線+どこかプロバイダ1社」という形で契約を結ぶ必要があります。それぞれ微妙に金額が異なる上、サービスも異なっていたのですが、ちょっと気になったのが、@Nifty(アットニフティ)。IP電話を申し込んだ際に届く、IP電話対応ルーターが、今使っているNECのWBR75Hと類似したタイプなのです。

ということは、設定や利用方法もほとんど同じ、加えて、IEEE802.11a/g無線LANに対応した新しいルータを買う必要もない...。というわけで、@Niftyに決定しました(後で1点だけ罠が有ることに気づくのですが...)。また、実は、むかしむかし、そう、1992年前後のあたりに、パソコン通信でかなりお世話になったのが「NiftyServe(ニフティサーブ)」ということもあり、@Niftyにはちょっと親近感もあったのです。

で、そこまでは良いのですが、具体的に何をすれば良いのか、これが結構わかりにくくて面倒でした。手順は以下のようになります。

  1. @Niftyにアカウントを作る。この時点では、TEPCOの工事はまだ終わっていないので、「光回線を利用する予定」という状態にしておく(この状態だと費用は発生しない)。
  2. TEPCOの工事(マンションまでの光ファイバー敷設)が終わり、Webページに「対応マンション」として名前が出るのを待つ。
  3. @Niftyの登録ページから、光ファイバー契約に契約を切り替える。
  4. TEPCOが委託する会社から連絡があり、部屋までの回線工事をやってもらう。このとき、VDSLモデムを受け取る(レンタル)。
  5. 後日、@NiftyからIP電話用のルーターが届く。

自室までの工事とVDSLモデム

VDSLを用いる場合、実際に光ファイバーがくるのはマンションに1カ所設けられた、光の窓口になるボックスまでです。そこからは、光ファイバーを流れる情報を、電話回線に流れる信号に変換する装置を介して、電話線通信になります。というわけで、光ファイバーが持つ通信速度の上限までを一杯に活かした通信は出来ないのですが(VDSL自体の限界があるので)、部屋までの工事をやらなくても良いという利点があります。

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というわけで、@Niftyのページから光ファイバーへの切り替えを依頼してしばらくすると、「光ファイバーと、自分の部屋の電話回線をつなぐ」工事が行われます。工事自体は、部屋にあがってもらわなくても、マンションに1カ所あるボックスのところで済むそうです。ただ、接続確認と、VDSLモデムの引き渡しがあるので、一応部屋には居てほしいとのことでした。

で、作業が終わり、手元にVDSLモデムが残るのですが、よく考えると...

VDSLモデムはルーターでは無い」

のです。たまたま、うちは無線LAN用のルーターを使っていたので、

「電話線」→「VDSLモデム」→「ルーター」→「複数のPC」

という接続がすぐにできましたが、このあたりを知らない人だと、いきなり「PCは1台しかつなげないし、無線なんてそもそも無理」ということになりますので、注意が必要です。写真は、届いたVDSLモデム(OKIの、EV5201B)です。この装置の裏側には、

  • 電話線をつなぐ口
  • 100BaseT対応のLANの口

があり、電話線をつなぐ口には、壁から来ている電話線を、接続します。で、これでは普通の電話が使えないので、壁のモジュラージャックとこのVDSLモデムの間には、電話線を「普通の電話用の線」と「VDSLにつなぐデータ用の線」に分離する装置が挟まります(これもレンタルで渡されます)。

で、ウチの場合、このLANの口と、NECのWBR75H(IEEE802.11b無線LAN対応ルーター)を接続、その先にPCを2台接続します(ノートPCは無線、デスクトップPCは有線)。

接続

前のページで述べたように、現在使っている2台のPCを同時に利用するには、ルーターが必要でした。で、本来は@NiftyIP電話用アダプタとして届くはずのルーターがその役割を果たす予定だったのですが、工事が完了した時点ではまだ届きません(サポートに電話して聞いてみたところ、TEPCOの工事が完了したことを確認してから発送するとのこと。ちなみにサポートの対応は非常に良かったです)。

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というわけで、仕方ないので、今持っているルーターを使って、PCを接続することにしました。今使っているのは、NECのWBR75H。無線はIEEE802.11b(転送速度11Mbps)にしか対応していないため、無線接続しているノートPCは、残念ながら光ファイバーの恩恵を受けることができません。こちらは、IP電話用のルーターの到着と、別途Amazonに注文している無線LANカード(IEEE802.11a/b/g対応)の到着を待つことにしましょう。

まずは、ケーブルの接続。VDSLモデムのLANケーブルの口と、ルータの「WAN」接続口をケーブルで接続します。下の写真の白いケーブルが、VDSLから来ているケーブルです。このケーブルが、「光ファイバー側」の線になります。

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次に、PCとWBR75Hを接続します。上の写真の赤いケーブルがそれです。このルーターは最大4台までのPCをLANケーブルで接続でき、また、無線LAN用のPCカードを内蔵させることで、無線接続も可能です。

ルーターの設定は非常に簡単でした。これまでの接続先が、OCNのサーバーだったのを、@Niftyのサーバーに変え、アカウント情報を変更するだけ。速度測定は、WBR75Hと有線接続したデスクトップPCで、以下のサイトを使って行いました。

www.musen-lan.com

結果は下記の通り。

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時間帯やなんどか試すと数値は変わりますが、だいたい、ダウンロードは37メガ前後、アップロードは8メガ前後というところでした。これまでのADSL8Mが、ダウンロード2メガ、アップロードは...という状態だったことを考えると、劇的な向上といえるでしょう。