マンション購入記録

分譲マンション購入時のあれこれとその後

管理会社変更検討

やっと新ネタを書く余裕が出てきたので。とうとう入居してから5年が経過し、いろいろと問題も浮上して、最悪なことに「蓄積されて」きました。その1つについて具体的な対応が取られ始めたので、とりあえず書いておきましょう。

入居2年目くらいだったから、管理組合の理事から「管理会社に提出を依頼している議事録が遅い」「依頼した仕事をやってくれない、忘れる」「派遣される管理人の作業がいい加減」などの問題が挙げられ、管理会社を変えることが議題になっていました。その後、自分をふくめたメンバーが理事を行った年にも同じ話題が挙がりましたが、管理会社を変えることによる住民側の負担増加などを懸念する声もある中、あまり団結できていない住人やまだ残っている問題が片付けることが先決であるということで、敢えて話題を先送りにしました。

その後、2年が経過してとうとう管理会社を変えるということについて、具体的なアクションが現行管理組合によって進められ、説明会が開催されました。説明を行ったのは、「大京アステージ」という、ライオンズマンションで有名な株式会社 大京のグループ会社です。

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まぁ、規模も全国規模だし、会社としての組織やバックアップ体制、自社ブランドメインとはいえ、ここ数十年の実績などもありますので、ある地域に限った小規模企業に比べれば安定性は抜群かと。実際、現行の管理会社がダメダメであることは明らかですし、大京自体の会社としての評価についても特に文句を付けることは無いのですが...いくつか気になることが。

他社との比較を行った様子が無い

真っ先に聞いていた参加者(総戸数60強のところ、住民14名、理事4名)の一人から出た指摘が、他の管理会社と比較検討した上での提案なのかという点でした。この後、来週には臨時総会を行って「大京アステージに委託変更するのか」を全体決議に掛けるという予定になっていることから、ある程度熟考した上での提案かと思っていたのですが...そうでは無いようで。

理事からは

  • 知人の紹介での提案(といってもご家族のようですが...)。
  • 今を逃すと、現行の管理会社との契約更新時期にかかるため、また1年先送りになってしまう。
  • 大京アステージは実績もあり規模も大きい。

という説明がありました。いや、そうではなくて、期間もふくめると膨大なお金の流れを変える話なので、十分な比較検討をするのは一般的に普通な話だと思うのですが、どうしてそれがしかるべき根拠もなく無しのままで突き通されるのか、この説明ではよく分かりません。個人的には、たとえばアフィリエイトのような個人に何かしらのご褒美が入るような仕組みを挟んでいるのではないか?と、超軽量アフィリエイターの一人としては勘ぐらざるを得ないというな状況なんですが。せめて(業者には申し訳ないけど)形だけでもどこかと比較したという説明をしておけばよいのに...。

釈然としないままでしたが、突っ込んでかき乱すと大脱線するのがウチのマンション管理組合の特徴なので、その辺でとりあえず説明を聞くことにしました。

説明は特に問題無し

拠点の課長という人が説明にきています。背後にはプロジェクター用のスクリーンのようなものも持ってきていたようですが、特に映写設備も無いので、紙での説明になるようです。事前に、プレゼン資料(カラーで28ページ)はポストに投函されていたので、それを持ち寄って参加することになっていました。

説明自体は非常にまっとうで問題ありません。

  • 実績と充実した体制で、組織として対応にあたります。
  • 異常監視の仕組みも整っています。
  • 災害時の支援に備えて本社に備蓄もあり、全国規模で対応します。
  • 管理費滞納などにも対応する体制があります。

などなど。また、費用については管理委託費用(大京アステージが負担する作業に対する報酬。管理人の派遣費用なども含む)は若干高くなりますが、それ以外の従来の設備運用に掛かる費用、たとえば

  • 消防設備点検(年に2回)
  • 設備点検(年に4回)
  • 配水管洗浄(年に1回)
  • エレベータ点検保守(毎月費用発生)
  • 植栽の管理(年3回)
  • 定期清掃(年に4回)

これらについてはむしろ安くあげることが可能になるため、トータルでは年間10万円ほど節約することができるそうです。1戸あたりの管理費にどのように反映されるかについては、管理費が部屋ごとに異なる(専有面積の比率で配分するため)ことから具体的な数字は出せないとのことでしたが、まぁ高くなることは無いそうです。

ただ、以前から気になっていたことについては明確な回答がなされました。それは、「管理組合理事会の議事録を全戸に配布するのは他でも一般的に行われているものですか?」という点。これについては要約すると以下のような回答がありました。

大京アステージでは、理事会に同席した社員により、3枚複写の用紙にその場で議事録が記述され、
その場で理事会の承認を得ます。その後、1枚は理事会に、1枚は管理人室(共用)に、
1枚は大京アステージに持ち帰り、課題等の管理システムへの入力が行われます。全戸への配布などは、
通常は管理組合自らによって「理事会だより」といった形に編集したものを配布するのが一般的です。

やっぱり。今の管理会社が全戸に議事録をコピーして配るようにしていたのは、たぶん初期の理事会でのトラブルにたいする対応として「あなた達がダメだったんだから、その代わりに配布まで全部やりなさい」との指示をマンション側から出したことがきっかけ何じゃないかと。なぜなら、管理会社との業務委託契約にはそのようなことは書いてないわけで。「総会、理事会開催の補助」ということは明記されているので、開催通知などについては配布することまでお願いしても問題ないでしょうが、理事会の議事録や配布は、正式には管理会社のタスクになっていないわけです。

この点については、現行のやり方を引き継ぐということを大京アステージが明言したので、今の運用が続けられるのでしょう。しかし、今の管理会社の仕事に対する姿勢やクォリティがそもそも低いのは事実としても、そこに余計な作業をしょわせてさらに悪化させていたのは...我々なんじゃないでしょうか?その点がやはり釈然としません。管理会社を変えたとしても、その辺り、住民側(ってもごくごく一部ですが)の態度や考えを改めないことには、また同じことが繰り返されるのではないか、と根拠はありませんが漠然とした不安を抱いてしまいます。

たぶん決議は通る

大京自体に対して、プレゼンを聞いた限りでは特に問題を感じませんでした。ライオンズマンションについては品質その他諸々についての悪評はたまに耳にしますが、まぁ自分で見たわけではないことをこういう場で出すのもどうかと思ったので、純粋に今相手をしている人や組織を見て判断すべきかと考えました。

ですが、抽選で原則「一回りするまでは同じ人は理事にならない」というルールで選ぶ理事会も、もう5期目が終わり次は6期目です。総数60ちょいのマンションで7人ずつ選ぶわけなので、残り15~20戸くらいのうちから次の理事が選ばれます。今回のような重要な話ですら、20人も参加しないという理事会に対する姿勢の中、今まで理事などをやっていなかった人が理事をやることになりそうな次期以降の理事会が、初めて接する会社や他の問題をうまく回していけるのか、という点が気になります。また、大半の人が「理事会がなにをやっているか判らない」「管理会社がなにをやっているか判らない」「どれくらいのお金が動いているか判らない」という状況であることが推測されるなか、総会で十分な資料や情報も提示されないまま提案される「管理会社変えましょう」という話をきちんと考えて決断できるのか、不安です。

たぶん、特に考えることもなく「あ、そう。安くなるならいいんじゃない?」と決定してしまう人が多数なんじゃないかと。冒頭に書いたような考え方(他との比較をしない、など)についても異議を出すことなく終わってしまうんじゃないかと。そんな気がします。

別にいいんですけどね。私自身、今回の説明会での話を聞いて、なんだかそんな気がしてきました。

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